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社内理解、ブランディングなどのヒントがいっぱい。リンナイの事例に学ぶWEB活用のコツ

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今回は、WEB担当者Forumのサイトに掲載されていたひとつのマンガを題材に、話を進めてみたいと思います。そのマンガとは、「Webのコト、教えてホシイの!「Webの取り組みを社内に理解してもらうにはどうすればいいの?」
というタイトルで、給湯器メーカー・リンナイのWEB活用についての担当者取材をストーリー化したものです。

メインテーマはWEBについての社内理解を得るにはどうすればいいか…というものですが、それ以外にも企業におけるWEB活用についてのコツやヒントがたくさん含まれています。ユーザー接点を持たない企業のブランディング、そして社内理解の促進という2つの観点から、学べることをまとめてみたいと思います。

住宅設備メーカーならではの特殊事情

マンガを読む時間がない方のために、最初に簡単に内容をまとめておきます。このマンガは、給湯器の故障シーンから始まります。お湯が出ない!修理が必要!となった時、奥さんが「リンナイがいい」とメーカーを指名。「別に給湯器なんて、どこでもええやろ」と思っていた旦那さんは、妻のブランドへの愛着に驚き、その秘密を探ろうとリンナイの担当者の話を聞きに行く…そんな設定から話は始まります。

確かに、住宅設備機器対する生活者の意識は旦那さんの意見の方が圧倒的なはず。家を建てたり、リフォームしたりする際に、どのメーカーの壁材や窓を使うかを意識する生活者はあまり多くはないでしょう。基本的には生活者自らが選ぶのではなく、間に建築会社や施工業者が入ります。つまり、ユーザーへのブランディングがしにくい「B to B to C」と言われる分野なのです。マンガでは、そこがWEB担当者のひとつの課題になっています。

そして、もうひとつ。このマンガの後半では、社内におけるWEBへの抵抗感や理解不足の問題、そしてそれを克服するために行った様々な取り組みについて描かれています。

「B to B to C」におけるブランディングのヒント

いわゆる「B to B to C」に分類される企業にとっても、エンドユーザーへのブランディングは重要なテーマです。直接顧客との関係をもつわけではありませんが、B to Bの部分だけを意識したビジネスでは結局は値引き競争だけになってしまい、十分な利益が生まれないからです。ところが、直接生活者との接点を持たない状態でのブランディングは難しく、特に差別化しにくい商材を持つ企業はどこも大変苦労しています。

そのような実態から考えると、このリンナイの活動事例には大きな驚きが感じられますが、特にマンガの3ページから5ページ目にかけて非常に重要なヒントが含まれています。

  • トップダウンで始まったWEB活用は、当初から「ブランド構築とユーザーとの接点を作ること」との目的が明確だった (3ページ)
  • そのため何をすべきかはゼロから模索。いろいろ試した結果「結局残ったのはECサイトくらい」だった(4ページ
  • しかし、その取り組みから「(生活者が)毎日使うコンロに愛着を持ってくれていた」ことがわかり、WEBブランディングの方向性がつかめた
    5ページ

ブランディングは、コンテンツマーケティングの成功にも必須?

概要をまとめると、上記のような話になっています。しかし、試行錯誤の中から発見に至った「ユーザーの愛着(リンナイ愛)」は、実はWEBへの取り組みを通じてリンナイが育てたものではないかという気がします。ここが重要なポイントではないでしょうか。

201505021_img

大量消費時代になって大きく薄れてきてはいるものの、昔から使ってきた道具に深い愛着を示してきた日本人の性質は、今でもどこかに残っています。その小さくなってしまったけれども残っている愛着を情緒的に強くしていったこと、それこそがリンナイが成功させたWEBブランディングの効果ではないでしょうか。

一般の販売店が扱いたがらない小さなパーツをメーカー直販で扱うという利便性の提供が、長く使って欲しいという気持ちを伝えることになり、隠れた愛着を呼び起こし、ブランディング効果を生み出したのではないかと考えられます。

近年コンテンツマーケティングが流行していますが、それが実際のコンバージョンをもたらすためには、こうした情緒に訴えるような働きをWEBサイトで実現できるかどうかが、ひとつの大きなポイントになるのではないかと感じました。

WEB活用への社内理解をあげるためのヒント

次に、このマンガのメインテーマであるWEBの社内理解について、見ていきましょう。各種のデータを見れば、LINEの爆発的な広がりが話題になったり、世代によってはインターネット利用がテレビを抜いたなどと言われたりもしていますが、多くの企業のマーケティング活動において、まだまだWEBの価値認識は低いという実情があります。そのあたりの現場感が、このマンガには生々しく描かれています。そうそう…、と共感を覚えた方も多いのではないでしょうか。

余談になりますが、先日会ったある外食チェーンのWEB担当者が、「アクセス解析に力を入れようと思ったのは、効果検証をするためという目的とともに、低い社内理解を高めてもらうためでもある」と語っていたのが印象的でした。この会社では、販促のメインとして置かれているのは、昔から変わらず今もテレビCMなのだそうです。このように、ネットの時代とはいえ、まだまだ社内理解が低くジレンマを感じている…というシーンは多いのかもしれません。比較的風通しがいいと思われる中小事業者でも、トップの認識は高いものの、現場の体質がなかなか変わらない…などという悩みもよく耳にします。

そのような悩みを持つ方にも、このマンガに描かれたリンナイの活動はヒントを与えてくれます。社内販売サイト開設などの取り組みは大手だからこそできたものかもしれませんが、「WEBを使って部署ごとの悩みを解決する
(8ページ~)
というアプローチは、規模の違いは別にして参考にできるものではないでしょうか。社内での理解を深め、円滑なコミュニケーションをとることで目的の共有が図れ、ユーザーにとってもより有益なWEBサイトを作っていけるのではないかと思います。

今回のまとめ

  1. B to B to Cの業界でも、愛着を深めるやり方のWEBブランディングは可能。
  2. WEB活用への社内理解が低い企業はまだまだ多い。
  3. 社内コミュニケーションの円滑化が、ユーザーにとってもより有益なWEBサイトを実現。

以上、今回はひとつのマンガを題材にお話してみました。受け取り方は、もっといろいろあるかもしれません。良かったらぜひ一度ご覧になって、あなたなりの視点で読み解いてみてください。

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