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ディスプレイ広告「カオスマップ」の変遷から見る、アドテクノロジーの現在とこれから

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オンライン広告の「カオスマップ」というものがあるのをご存知ですか?ものすごく複雑に入り組んでしまっているアドテクノロジー分野の状況をまとめたドキュメントのことで、もっと簡単にいえば、入り混じった多くのプレイヤーを整理した、「オンライン広告の業界マップ」のようなものです。

ずっと見ていると「なるほど!うまくまとめている」と感心しつつ、このような情報を無償で提供してくれることへの感謝の気持ちもわいてきます。今回はこのカオスマップを用いて、高度に複雑化したアドテク分野をおさらいし、広告分野で次に何が起ころうとしているかも推測してみたいと思います。

カオスマップの骨格がわかる2010年

あまりにも複雑化した最新のカオスマップを先に見てしまうと、頭の中も混沌とした状態に陥ってしまいそうです。まずは、昔のカオスマップから見てみましょう。

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出典:http://ow.ly/d/3qc

昔とは言っても2010年ですから、今から5年ほど前のものですが、まだかなりシンプルですね。中央部分はスカスカで、左端にある「Agencies(広告代理店)」と、真ん中からやや右寄りにある「Ad Networks(様々な媒体を扱う広告ネットワーク)」にだけボリュームがあります。

この段階ではまだ、広告代理店に掲載を依頼して各媒体の広告枠に掲載する、というインターネット登場以前の流れとほぼ同じイメージ。以前から広告やマーケティングを担当していた人にとっても、掲載メディアがインターネットに変わっただけで、わかりやすく対応しやすいものでした。

その後、広告枠をインプレッション(配信数)ベースで入札して取引するという「Ad Exchanges」のしくみが定着し、それを取り巻く様々なテクノロジーが発展。最初はカスカスだった真ん中部分がどんどん複雑化していくというプロセスを経て、カオスマップは混沌に向かって変化していくわけなのです。

アドテクノロジーが盛り上がりを見せ始める2011年以降


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出典:http://www.slideshare.net/HiroshiKondo/chaosmap20111024

翌2011年になると、かなり変化しています。中央の部分が埋まってきて、このようにカオスマップは賑やかになり、混沌とした状態の始まりを予感させるものになっています。2011年の特徴としては、「DSPs(広告主側のための管理ツール)」のボリュームが膨らんだことが大きいと言えます。

その後、「SSP(媒体側のための管理ツール)」が登場。そしてRTB(リアルタイムな入札のしくみ)が生まれた後は、「DMP(RTBの最適入札額を決めるためのデータ分析ツール)」なども使われるようになりました。それに伴ってアドテクノロジーは高度化し、プレイヤーも増え、現在の姿が形成されていきました。


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出典:http://www.slideshare.net/HiroshiKondo/jp-chaosmap-20142015

2014-2015のカオスマップでやや上寄りにあるこれらの言葉が付いたラインこそが、その大きな流れになっています。なおこれらのアドテク用語や相互の関係については、サイバーエージェントの以下の解説が非常にわかりやすく、頭の整理に役立つのでご紹介しておきます。

「日本一やさしいアドテク教室 アドテクの歴史」

最新のカオスマップの注目ポイント

もう一度2010年版と2014-15年版を並べてみましょう。

04

このような変遷を軸としながらも、最新のカオスマップにはさらに注目しておきたい要素があります。それは「Mobile」です。具体的には、スマートフォンということになります。既に多くのサイトの閲覧デバイスとして、スマートフォンがパソコン上回っています。さらには、アプリも存在感を増しています。カオスマップ全体ではまだ小さく見えますが、この動きについては要注意と言って良いでしょう。

また、右端にある「AUDEENCE(2014-15版ではCONSUMER)」は、カオスマップでは注目されることが少ないのですが、あえて使い慣れた「ユーザー」という言葉で言わせてもらえれば、その属性や嗜好、行動データなどから最適な広告が配信されるしくみの重要性はより高まっていくはずです。ここまで、2010年のカオスマップから最新のものまでを紹介してきましたが、それは単なる手法や技術の変化ではなく、実はユーザーと広告主との向き合い方の変化だと捉えた方が良いでしょう。それを理解しているかいないかで、今後のビジネスの成否が変わって来るのではないかという気がします。

これからやって来る広告の波

成長株は動画広告?

日本のオンライン広告はアメリカの3年遅れだ、などとよく言われますが、最後の締めくくりとして、海外のカオスマップを見ておきましょう。取り上げたのはマーケティングテクノロジー全般のもので、ただでさえプレイヤーが多く全く隙間がないほどに埋め尽くされています。


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出典:http://chiefmartec.com/2015/01/marketing-technology-landscape-supergraphic-2015/

正直、ここから次に何が来るかは見極めがつきませんし、それほど注目されるようなものはないというのが正直な感想ですが、強いて挙げれば「Video Marketing&Ads(動画広告)」ということになるでしょうか。

かつてのメディア/広告の歴史が「新聞」→「テレビ」と移っていったことを想像してみてもわかるように、ブロードバンドが当たり前になった今、WEBの世界でも同じような流れになっているのは当然の動きだといえるでしょう。またユーザーの行動として、パソコンや、そしてそれ以上にスマホで動画視聴をすることが一般化してきたこともあり、若い世代においては、ネットで最もよく行うことは動画視聴だという調査データも数多く出ています。広告分野では、今後一番の成長分野となるかもしれません。

ネイティブ広告の動向にも注目

しかし一方で、海外からは次のような大きく注目されるニュースも流れてきています。

「iPhoneとiPad向けの次期Safariは広告ブロック機能を搭載」
http://gigazine.net/news/20150611-ios-9-content-blocking-safari-extensions/

AppleのiOSと言えば標準のSafariブラウザがサードパーティクッキーを無効化したことによって、リターゲティング広告が効かないということがよく知られていますが、広告そのものをブロックするという、このような流れも出てきていることを、広告主としてはひとつの情報として認識しておくべきでしょう。これらにより、一層注目度が高まると思われるのが「ネイティブ広告」ということになる可能性があります。ネイティブ広告については、広告表記の有無、ステマとの線引きなどについて国内外でホットな議論が繰り返されているところでもあり、今後の動向から目が離せない注目ポイントだと言えそうです。

今回のまとめ

  1. カオスマップの中核を成すアドテクが年々進化し、大きな変遷を遂げてきた。
  2. 単なる技術の進歩ではなく、ユーザーに最適な広告を配信するという基本を意識すべき。
  3. 今後は動画広告が成長か。広告ブロックの動きもある中、ネイティブ広告への関心が高まる可能性も。

混沌として見えるカオスマップですが、突き詰めれば、広告を出す側(広告主、代理店)と広告枠を売る側(メディア、アドネットワーク)のマッチング精度をいかに高めるかというということ。技術にとらわれすぎず、本質を抑えていきたいですね。

<関連情報>
Facebook広告は成果に結びつくのか?その実態と可能性を探る
モバイル広告を制する者は広告戦略を制す!?その理由とは
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