今、注目度が高いソーシャルメディアと言えば、何といってもインスタグラム。アクティブユーザーの伸びもあって、広告への注目も高まる一方です。
しかし、そんな話は耳にしていても、実際に活用できている企業はまだまだ少ないのが現状。今こそ、あらためてインスタグラム広告について知り、活用を検討するタイミングかもしれません。その特徴やメリット、他のソーシャルメディア広告との違い、活用のポイントなどを、ひととおり押さえておきましょう!
インスタグラム広告を使うべき4つの理由とは?
理由1:今、最も伸びているSNSだから
インスタグラムは2015年9月23日、MAU(月間アクティブ利用者数)が、全世界で4億人を突破したと発表しました。日本国内でも800万人を超えるユーザーを獲得。全世界ユーザー数ではすでにTwitterを越え、Facebookに次ぐSNSになっています。拡大を続けるFacebookは、2015年12月時点で全世界15億人、国内2400万人ものユーザーがいますので、それと比較するとまだまだこれからと言えますが、2015年の伸び率を見るとインスタグラムに注目せざるを得ない理由がお分かりいただけると思います。
上記は2015年の各SNSにおける伸び率を表したグラフですが、他のSNSとの比較でも、インスタグラムは今最も伸びているSNSであることが分かります。また、Facebook傘下であることから、機能面での今後のアップデートなども期待されます。こうした理由からも、今最も目が離せないSNSであると言えます。
出典:http://lab.appa.pe/2016-01/2015-sns-growth.html
理由2:広告として導入しやすいから
インスタグラム広告に注目すべき理由の2つ目は、「導入のしやすさ」です。インスタグラムはFacebook傘下であるため、Facebook広告と連携した精度の高いターゲティングが可能。すでにFacebook広告を運用している企業であれば最初のハードルも低く、少額から広告運用できる点でも導入しやすいはずです。
インスタグラムは画像をメインとしたSNSであることから「アパレル系や美容系などが主で、その他の業界は使いにくいのでは?」という疑問を持つ方も多いかもしれませんが、精度の高いターゲティング機能の活用によって、様々な業界での活用が期待されています。実際に、インスタグラム広告担当者からも幅広い業界での活用法について語られています。
【参考】「インスタ広告が購入意欲をかき立てる?Facebook広告とInstagram広告のシナジープロモーションを聞いてきた」
理由3:高い新規ユーザー獲得効果が期待できるから
3つ目の理由は、広告による新規ユーザー獲得効果です。
これまでのWEB広告の出稿では、利用ユーザーの多いGoogleやYahooなどの検索エンジンがメインとなっていました。しかし、右のアンケート調査からもわかるように、最近では特に若い層を中心として、インスタグラムやTwitterを検索に利用する人が増えています。
Googleやヤフーではなく、ソーシャルメディアをつかって検索するユーザーの増加…。その中でもインスタグラムを使うユーザーが非常に多いという傾向は他でも見られています。こうした点からも、インスタグラム広告における顧客獲得効果を期待することができます。
【参考】「若者はTwitterやInstagramで「検索」している」
理由4:不快に感じられにくい広告だから
インスタグラム広告は、嫌われにくい広告だと言われています。ここに、ひとつのデータをご紹介しましょう。女性目線のマーケティングリサーチを行っているメディア「BRITE」が行ったオンラインのアンケート調査で、興味深い結果が出ています。
出典:「広告から「公式サイトに行った」10%!「Instagram広告についての意識調査」
このアンケート結果で注目したいのは、「あまり良い気分がしなかった」と答えた人が半数以下の42.5%に留まっている点です。ソーシャルメディア上の広告は、多くの場合「目障り」だと不快に感じる人が多い傾向にあります。FacebookやTwitterなどで自分のタイムライン上に広告が表示されることに不快を示す人は多いのですが、画像での訴求が中心となるインスタグラム広告は、不快に感じにくいという特徴があることがこの調査からもうかがえます。女性だけを対象にした調査ではあるものの、他のメディアに比べて広告がコンテンツに馴染みやすく、受け入れられやすいと言ってもいいのではないかと思います。
インスタグラム広告、3つのフォーマット
画像広告、動画広告、カルーセル広告に対応
インスタグラム広告に注目すべき理由について知って頂いたところで、基本となる広告フォーマットについてもおさらいしておきたいと思います。インスタグラムの広告フォーマットは、「画像広告」「動画広告」「カルーセル広告」の3つです。
画像広告と動画広告については、すでにご存知の方も多いと思います。写真などの一枚ものの画像を使って訴求するパターンと、動画を活用した広告パターンです。それぞれに正方形と長方形のフォーマットがあり、WEBサイトへの誘導リンクやアプリのインストールボタンなどのCTAを設置することが出来ます。
参考:「Instagram広告の基本」
さらに3つ目のかたちとして、2015年から導入されたカルーセル形式の広告出稿も可能です。これは、3~5枚の画像をスライド形式で見せるというもので、複数の訴求を見せることで効果を高める注目のフォーマットでもあります。Facebook広告で導入されているものですが、インスタグラム広告でもこのカルーセル広告の出稿が可能です。
引用元:
http://blog.business.instagram.com/post/120110897181/carousel-ads-go-global
活用事例から学ぶインスタグラム広告運用のポイント
インスタグラム広告と相性がいいのは、画像や動画などのビジュアルからその魅力を伝えていくことができるサービス。利用者に「若い層」「女性」が多いこともあり、特にそうしたターゲット層を意識した展開では、上手く成果につなげている国内事例が増えています。
土屋鞄の成功事例
Facebook運用などSNSの活用における成功事例としてよく取り上げられる「土屋鞄」はインスタグラム広告でも成果を上げています。
土屋鞄と言えば作り手の思いが伝わる商品を魅力的な商品が人気ですが、インスタグラム広告でも魅力的な写真をクリエイティブの中心として、ブランド認知度の向上に役立てています。
広告キャンペーンでは、愛着を持って使う人の気持ちをビジュアルで表現したクリエイティブにより、 広告の想起率が29ポイント上昇し、キャンペーンの目的であったブランドの認知度も6ポイント向上したと報告されています。
出典:「Instagram ビジネスレポート」
メルカリの成功事例
女性層を中心にユーザー数を増やしているフリマアプリの「メルカリ」は、インスタグラム広告の活用で他メディアでは反応しない層のユーザーにリーチ。アプリのダウンロード数の向上につなげています。Facebook広告のみに出稿していた期間と較べてインストール数が53%向上。インストール単価(CPI)は、38%削減できたということです。
広告には価格やブランド名といった文字情報をいっさい加えず、写真をそのまま使用。キャプション部分での価格訴求も最低限にとどめています。この「広告らしくない広告クリエイティブ」が成功のポイントで、インスタグラム広告では、他メディアの広告とは異なる方針で制作すること、いかにフィードに馴染ませることが出来るかが重要になります。
出典:「Instagram ビジネスレポート」
やはりインスタグラム広告のポイントは、いかにタイムライン上のコンテンツと馴染ませることが出来るかです。画像を中心としたクリエイティブであることから、他のメディア広告に比べて広告らしく見せない運用が可能なことはインスタグラム広告の大きな魅力と言えるはずです。
少額での運用スタートも可能なことから中小企業での運用事例も増えています。WEBサイトの誘導やアプリのインストール促進、認知度の向上やブランディングなど様々な活用が可能なことも画像を中心としたクリティブとなるインスタグラム広告ならではと言えるかもしれません。
今回のまとめ
- 若い層を中心としたインスタグラムのアクティブユーザー数増加は多くの企業にとって無視できない存在。
- ターゲット属性を絞った広告運用も可能なことから幅広い業種での活用にも期待。
- インスタグラム広告ではクリエイティブが重要。ポイントは広告らしくない広告。
他のメディアでリーチできない層、反応しない層でも、インスタグラム広告なら成果につなげていける可能性があります。ターゲット層がマッチしそうなら、しっかりと活用している企業がまだ少ない今こそが、チャンスかもしれません。
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