WEBマーケティング。ひと言でそう言うのは簡単ですが、具体的にやるべきことを考え始めると、際限がなくなってしまいますよね。何をすべきなのか、何が重要なのか、その具体的な指針が欲しい……と、思ったことのある方も多いのではないでしょうか?
そんな時に役立ちそうな海外のブログ記事を発見。一線で活躍するインバウンドマーケティングのエキスパートたちにインタビューした内容を、24のTipsとしてまとめたものです。 WEBマーケティングを考える時のチェックリストとして役立ちそう……、ということで、さっそく日本語化してみました。
Eコマースのコンテンツマーケティングのための24のTips
オリジナル記事は、顧客紹介プログラムサービスを提供するReferral Candyの「24 Juicy Tips for Ecommerce Content Marketing from Inbound Marketing Pros」というものでインフォグラフィックスとして提供されていました。テーマはEコマースのためのコンテンツマーケティングとなっていますが、WEBマーケティング全般にも十分役立つ内容だと思います。以下に、その主なポイントを日本語訳でご紹介して行きましょう。
1.顧客と強固な関係性を築く
人々がソーシャルメディアでブランドをフォローする理由の上位3つのうちの一つが、「面白いコンテンツ」を見るためです。消費者の70%が、広告よりも記事で会社を知りたいと思っています。コンテンツ自体を直接の購買や新規登録につながるのではなく、コンテンツを通してブランディングを行い、親密性を高めるのです。
2.コンテンツでユーザーの購入満足度を上げる
消費者の86%が、より良い購入体験のためにお金を使っています。商業サイト内のコンテンツの多くは製品を販売するためだけに作られているので、コンテンツと販売との間に良い関係性を作ることができません。コンテンツはブログにまとめ、製品とは区別するようにすれば、インパクトは減るけれどもコンテンツをより魅力的なものにすることができます。ブログ内のコンテンツ内容を充実させることで、顧客は満足して製品を購入し、リピーターとなる可能性が高くなります。
3.ターゲットを知る
データやソーシャルリスニング、実際の会話を通した関わり合いなどからターゲットとなる顧客のことを知りましょう。データを分析することで、どの種類のコンテンツに効果があるかを知ることができ、ソーシャルリスニングによって、顧客があなたから何を知りたいかも知ることができます。また、顧客と実際につながりを持つことで、対話をすることができ、顧客もビジネスに関与していると感じることができるようになります。
4.顧客にどう感じて欲しいかを決定する
消費者の60%が、会社自らが作成したコンテンツを読んだ後にいい印象を抱いています。メインターゲットに、どのような印象を残したいかを考えましょう。それによって、どのようなところにフォーカスすればいいかという自分たちのするべきことも明確になります。
5.おもしろく、有益な話題を見極める
見込み客にとって有益な話題を広く考えましょう。宣伝するのではなく、製品に関することを共有するようにします。注目されるようになれば、多くの利益を効果的に得ることができます。
6.顧客の悩み解決のヒントとなる興味深いコンテンツを把握
すべての顧客はコンテンツに、 (1)ネガティブなことを乗り越えるためのヒント、(2)ポジティブなことを達成するためのヒント、の二つを求めています。顧客が製品を購入する理由も上記二つに当てはまります。作るべきコンテンツとは、製品について紹介するのではなく、購入者が抱える悩みに焦点を当てたコンテンツであり、製品に関するライフスタイルを売るようなコンテンツです。
7.情熱的になる
情熱的になれる内容を書くことで、少しずつ、確かに読者を増やすことができます。百万の人を引き付ける必要はありません。その分野で千人の人々を引き付けることができれば、その人々がお金を使ってくれるでしょう。
8.コンテンツ作成専門のスタッフを用意する
自分が他の仕事で忙しく、コンテンツ作成までに期限が迫っているならば、時間を有効に使うためにコンテンツ作成を他の人に任せましょう。
9.ゲストポスト(記事寄稿)から始める
自分のブログで記事を書くのではなく、ゲストポストから始めましょう。様々なブログにコンテンツを投稿することで、見込み客に記事を読んでもらえます。影響力のあるブログと戦わず、そのパートナーとなるようにしましょう。彼らは素晴らしいコンテンツを探しており、あなたは見込み客を探しているという、お互いに良い関係性を築くことができます。
10.ソーシャルメディアを活用する
ブランドがコンテンツマーケティングを行う場合は、ブランドや製品関係者がコンテンツを作成すべきですが、競合も同じような製品を販売しているような場合は、ソーシャルネットワークをうまく活用すべきです。ソーシャルメディアを使用することで、製品を良いと思った人々がソーシャルメディア上で評価し、またその過程で、人々から徐々に信頼されるようになります。
11.段階的に記事を書く
まず、一つのトピックに関するたくさんのデータや情報を集めます。見出しを書き、1時間ほど思いついたことをたくさん走り書きし、その後は違う作業・仕事に取り掛かります。そして、午後に再度作業に戻ります。この時、脳がフレッシュされているため、クリアな思考で実際のコンテンツを編集し、作成できます。この作業では言葉選びや話の流れなどを考えます。編集が終わったら、画像を挿入したり、手直しをしたりして、翌朝記事を投稿しましょう。
12.閲覧者の言葉で書く
正しいSEOコピーライティングとは、閲覧者の言葉を反映するようなもののことを言います。サーチエンジンが登場するまでの数十年間、一般に効果的なコピーライティングの方法としては知られていませんでした。重要なのは、アルゴリズムの心配をすることをやめ、閲覧者とつながるために、閲覧者の言葉に焦点を置くことです。
13.長文に挑戦する
長文は確実に効果があります。しかし、複雑な文ではなく、消費者を重視し、かつ衝動買いを促す文章である必要があります。
14.画像の使用方法を工夫する
人々は画像の力を誤解しています。画像によって訪問者は混乱し、優先順位をつけにくくなっているのです。画像には序列(文字<画像<モーション画像)があり、モーション画像を多用すると、見てもらいたい商品の画像などに目がいかなくなるので注意しましょう。
15.インフォグラフィックを使用してコンセプトを視覚的に説明する
インフォグラフィックは乱用され、その結果、不当な非難を受けています。しかし、図表だけでは退屈です。インフォグラフィックは難しい問題もうまく分析することができ、正しく作成したインフォグラフィックであれば、コンセプトを視覚的に説明することができます。効果的にインフォグラフィックを使用しましょう。
16.発展性のある話題を見つける
次の1から5を繰り返すことで、人々を引き付けるコンテンツを作成することができます。
1.多くのフォロワ―のワードクラウドを見る。
2.相互関連コンテンツアイデアを構築するためにワードクラウドのキーワードを使用する。
3.広告を通して、フォロワ―にコンテンツを広める
4.プロフィール作成者、ニュースレター登録者、フォローにお礼をする
5.関連のあるソーシャルメディアを通して対話を続ける
※ワードクラウドとは、文章中で出現頻度が高い単語を選び、その出現頻度に応じた大きさで図示する手法のことです。
17.コンテンツ発展のための5原則を適用する
1.計画:コンテンツ作成では、計画にはできるだけ時間をかけましょう
2.セグメント:コンテンツマ―ケットを分類し、ターゲットのリストを広げましょう
3.影響力を持つ:難しいものへの理解を助けるとより多くのリンクが得られる
4.つながる:宣伝する前にコミュニティでつながりましょう
5.自動化する:優先順位の低いものは自動化しましょう
18.ファンを大切にする
ファンのことを考えて、コンテンツを作成したり、ソーシャルメディアなどでコミュニティを管理したりしましょう。
19.eメールマーケティングを行う
携帯端末が変化していく事を考慮しましょう。変化を常に分析し、eメールマーケティングを行う必要があります。
20.振り返る
振り返ることで、何に効果があり、何に効果がないのかを把握することができます。
21.重要視する特定の事柄に関してレポートを自動作成する
多くのマーケターはレポート作成を自動化していませんが、自動化することで、他の作業に集中することができます。
22.滞在時間をチェックする
すべてのウェブ分析ツールは訪問者の1ページごとの滞在時間をカウントしているので、滞在時間をチェックすることで、どのくらいの人々が興味を持ってくれているのかを詳しく知ることができます。分析データから、訪問者がどのコンテンツに長く滞在し、コンテンツを読んでくれているのかを知ることができます。
23.継続する
編集カレンダーを作成し、記事作成のための時間を確保しましょう。記事作成をし、フィードバックをもらい、分析し、重点的に取り組みたいことを把握しましょう。このサイクルを繰り返すことで、どんなコンテンツを作成すればいいのかが分かるようになります。
24.手直しする
作成したコンテンツを定期的に点検し、よりよい形にしていきましょう。
・デザインを重視する
・動画、eメール、ブログ記事投稿、スライドなどの手段を検討する
・フィードバックをコンテンツ内に分かりやすく組み込む
以上です。考え方レベルのものから実務的なものまで、ずいぶんいろいろな視点がありましたね。この中から、ひとつでもふたつでも、いまのWEBマーケティングを見直すためのヒントを見つけていただければうれしいです。チェックリストとして、ぜひ活用してみてください!
〈この記事の作成にあたって参照した元記事〉
「24 Juicy Tips for Ecommerce Content Marketing from Inbound Marketing Pros」(英語)
http://blog.referralcandy.com/2014/06/23/24-juicy-tips-for-ecommerce-content-marketing-from-inbound-marketing-pros/