マーケティングで、売り手が買い手に購入条件を提案することをオファーといいますが、インターネット上には、このオファーが驚くほど溢れています。私達は日常的にたくさんのオファーを目にしており、ある意味ではオファー慣れしてしまっている状態。ちょっとやそっとのオファーでは、見込み客は簡単に行動しなくなっています。
そんな現状だからこそ、WEB集客のためには「より魅力的なオファー」を作ることが重要。集客に悩む時、どの広告手法がいいか、どのソーシャルメディアの活用がベストか、などに意識が向きがちできすが、オファーそのものを見直すことで、集客力を劇的に高めたケースはたくさんあります。今回は、効果的なオファーの作り方をまとめてみたいと思います。
集客に効果的な7つのオファーの作り方
さっそく、集客のために効果的とされている7つのオファーをご紹介していきましょう。魅力的なオファーを作るためのヒントとして、ぜひ役立ててください。
1.無料サンプルプレゼント
まずは無料サンプルプレゼント。これは、昔から有効とされている定番的なオファーです。見込み客にとって、「無料で貰える」「無料で試すことができる」ことは大きな魅力。化粧品や健康食品などの通販は、主にこのオファーを主流とした集客を行っています。
無料サンプルプレゼントを行っている企業例
やずや:十六雑穀米など様々な商品の無料試食セットをプレゼント。まずは味などを試してもらい、その後の購入につなげる。
ドモホルンリンクル:CMでもお馴染の、3日分の無料お試しセットをプレゼント。その効果を実感する事でその後の購入をスームズにしている。
スピードラーニング:初回セットを無料で提供。有料の物を無料で提供することで最初の満足感を与え、その後の定期購入へと繋げる。
ただし、このオファーを成立させるためには、提供するプレゼントのクオリティが高いことが必須。無料でこんなにクオリティの高いものをくれた。そう感じてもらえた時に初めて、その後の行動へとつながっていきます。商品力があってこそ有効になる戦略です。
2.ワンタイムオファー
「今だけの特別セット」「本日限りの限定価格」、このように一度だけしかないオファーをワンタイムオファーと言います。今購入しないと損してしまう、という心理に訴えかけ、申し込みを考えていた見込み客などを強くプッシュすることができます。
ワンタイムオファー例
- 今回ご入会頂いたあなたには、○○も特別価格で提供
- 1度だけの特別セール、このページに初めて訪れた初回訪問時に限り○%OFF
- ○○をご購入頂きましたお客様には、こちらの商品も○%OFFで提供いたします。
難しいのは「行動してもらうこと」です。ワンタイムオファーは、「今すぐ行動しなくてはならない理由」を作り出すことができ、非常に効果的です。
3.ユニークな保証
最近では、サービスや商品の「保証」にも様々なパターンを見かけるようになりました。返金保証などはすでに一般的になっており、ユニークで驚きのあるものが効果的です。
ユニークな保証例
- 食べて美味しくなければ返金します(ロッテリア)
- 30分以内にお届け出来ない場合は、お代は頂きません(ドミノピザ)
- 剃り味に納得できなかったら返金保証(髭剃り)
このように、返品することが出来ない商品でも、満足できなければ返金します、という保証を付けるのは非常にユニークで面白いオファーになります。保証は、その商品やサービスのクオリティを証明することにもつながります。特に、「商品の3倍の価格を返金します」、などのオファーは強力で、よほどその商品に自信が無ければできないことだと印象付ける効果もあります。
4.ランク付け
商品やサービスの上位版や下位版を作成して、それぞれにランク付けするオファーです。例えば飲食店のメニューによくある「松・竹・梅」などもそのひとつ。このようにすることで、「買うか・買わないか」の選択ではなく、「どれにするか」の選択を迫ることができます。
また、ランク付けオファーのメリットは、成約率を上げると同時に、単価を上げることも可能になること。ランク付けをすることで、一定数は必ず上位版を求めるようになるからです。
5.先行販売
新商品の販売時には、先行販売を使ったオファーも効果的。予約販売などと絡め、「今のうちに購入してもらえれば定価よりお得な値段で購入できます」といったオファーが一般的です。先行販売は、期間や人数などで限定することによって、限定性を打ち出すことにもつなげやすく、魅力的なオファーを作りやすい方法です。
先行販売例
- 新商品発売記念特別予約キャンペーン
- プレデビュー3日間限定特別価格
- 発売より1週間は特別価格、特別価格は先着100名様まで
このようなかたちで限定性を打ち出すことで、「このタイミングを逃すと損をしてしまう」という心理にアプローチし、成約率を上げる要因を作り出すことができます。
6.分割払い
単純な方法ですが、分割払いを取り入れることも魅力的なオファーを作るひとつの方法。支払い回数を増やすことで購入へのハードルは下がります。通販などで良くみかけますが、総額よりも、月々の支払い額にフォーカスすることで、気軽に申し込むことが可能な金額であることを見込み客に訴求できる効果があります。
一括払いしかできない場合に、分割払いを取り入れれば、ほとんどの場合申込み率は上がります。それも3回払いや6回払いだけでなく、12回払いなど回数を多くした方が申込みへのハードルは下がります。
7.期間を限定した無料お試し(30日無料など)
WEB系のサービスなどで多いのが、この期間を限定した無料お試し。1番目に挙げた無料プレゼントとの違いは、商品やサービスそのものを最初から渡すこと。支払期日を後にすることで、その間はお試し期間となり期間中にキャンセルや解約すれば費用はかからない、と言うオファーです。
期間を限定無料お試し例
- 15日間無料体験(WOWOW)
- 30日無料体験版(ウイルスバスター)
- フィットネスクラブ1週間無料お試し
- 定額制音楽サービス30日無料体験
このオファーは、見込み客のリスクを少なくします。多くの見込み客は購入や申し込みにあたって、「もし、役に立たなかったら」「期待外れだったら」、などの不安を抱えています。それが申し込みを躊躇させる要因ともなります。お支払いは30日お試し頂いてから、などとすることでこのような不安要素を取り除くことができます。
今回のまとめ
魅力的なオファーを作る7つの方法は以下の通り。
- 無料サンプルプレゼント
- ワンタイムオファー
- ユニークな保証
- ランク付け
- 先行販売
- 分割払い
- 期間を限定した無料お試し(30日無料など)
商品やサービスを売り込む時には、どう言うか、どう見せるか、に関心が行きがちですが、「どんなオファーを提供するか」という中身を考えてみることで、状況が一変する場合があります。集客が思うようにいかない……。そんな時にはこの7つのポイントを参考に、魅力的なオファーを作ってみてはいかがでしょうか?