来年はコンテンツマーケティングへの取り組みを強化したい。昨年後半から、そんな声をよく耳にするようになりました。年頭にあたり、その推進計画を立てようと考えている方も多いのではないでしょうか。今日は、そんな時の参考になるチェックリストをお届けしたいと思います。
元にしたのは、「2015年に大切にすべきコンテンツマーケティングの4P」と題した海外のブログ記事。「2015年のコンテンツマーケティングを成功に導く戦略とは?」「2014年の成功や失敗をどう生かせばいいのか?」「押さえておくべき2015年のキートレンドは何か?」など、多くの人が知りたい質問への答えとして書かれたものを、チェックリストスタイルにまとめなおしてみました。大切なポイントが網羅されていますので、ぜひ目を通してみてください!
2015年に大切にすべきコンテンツマーケティングの4Pと30のリスト
元記事は、マーケティングサービスを提供するSearch engine peopleの、「 How to Master the 4Ps of Content Marketing in 2015」と題するコラム。以下の「4つのP」を軸にして、それぞれに2015年のコンテンツマーケティングに必要とされるポイントがまとめられています。
- Planning(計画)
- Production(生産)
- Publishing(出版)
- Performance analysis(成果分析)
さっそく、ご紹介していきましょう。
「Planning(計画)」に関するポイント
1.課題を意識しよう。
まずは、課題を意識することから始めましょう!2015年のコンテンツマーケティングにおける目標を3つ決めましょう。例えばセールス、ブランディング、カスタマーロイヤリテの向上、リード獲得など、注力すべきテーマを定め、その明確な目標を決定しましょう!
2.市場を明確に。
ターゲットに合わせたコンテンツを作成するために、狙うべき市場を明確にしましょう。
3.予算をつけよう。
調査によると、マーケターの63%は予算とスタッフをコンテンツマーケティングに充てています。2015年はコンテンツマーケティングに予算を使うことを考えましょう。
4.トレンドを見据えたターゲティングを。
2015年のコンテンツマーケティングでは、動画マーケティング、モバイルマーケティングなどのトレンドを踏まえて、ターゲットの絞り込みをしっかりと行いましょう。
5.成果の計測指標を定めておこう。
計測可能でなければ、コンテンツの成果は把握できません。計画段階で、KPI(目標への進捗チェック指標)を評価するためのツールや評価方法を決定しておきましょう。
6.記録しよう。
専門家は、ベストな結果を得るために2015年のコンテンツマーケティング戦略について記録することを奨めています。調査によると、記録を行っているのは、B2Bマーケターの48%、B2Cマーケターの27%と、まだまだ少ないようです。日々のマーケティングを記録して、行っている戦略がうまくいっているかどうかを確認しましょう(数字は米国のもの)。
「Production(作成)」に関するポイント
7.人気コンテンツを把握する。
最も人気のあるコンテンツを確認し、ターゲット層に需要のあるコンテンツを作成するために、これまでのコンテンツの結果(いいね!、シェア、コメントなど)をしっかりと評価しましょう。
8.クオリティの高いデザインを。
「くつろぎ」を感じるような、完璧なウェブサイトや動画、電子ブックなどのデザインを作成し、スティーブ・ジョブズのマーケティング伝説に続くような取り組みを行いましょう。
9.競合を調査しよう。
インスピレーションを掻き立てるために、成功している競合他社のコンテンツを合法的に調査しましょう。
10.コンテンツ調査を行おう。
コンテンツ調査の実施は、コンテンツマーケティング計画に必要不可欠なものです。自社のコンテンツ作成に刺激を与えるために、必ずコンテンツ調査を実施しましょう。
11.連絡先のわかりやすい表示を。
コンテンツ内の目立つ場所に、電話番号、eメールアドレスを記載して、信頼性を高めましょう。
12.キーワードを盛り込もう。
キーワードリッチなコンテンツを提供することで、検索エンジン最適化を行いましょう。
13.専門分野を明確に。
不足している情報や見解を絶えず提供できるような専門家や、業界のリーダー的存在になりましょう。
14.量よりも質を重視。
コンテンツの量を増やすためにコンテンツの質に妥協するのは絶対にやめましょう。読者が気に入る記事を週に1回でも書けば、5つの平凡な記事を投稿するよりもずっと価値があります。
15.クライアントとの関係を信頼の証に。
信頼性を築くために、クライアントとのオフラインの関係に関する記事を投稿しましょう。
16.情報は惜しみなく出そう。
情報を出し惜しみせず、魅力的なコンテンツで訪問者を離さないようにしましょう。
17.パーソナリティを見せよう。
時々、個人的な側面を見せ、例えばボランティア活動や、家族、名前などについて記事を投稿しましょう。
18.多様なコンテンツを作ろう。
様々な人に満足してもらえるように、テキスト、動画、音声、インフォグラフィック、eブック、プレゼンテーション、eニュースレターなど、様々な種類のコンテンツを作成しましょう。
「Publishing(配信)」に関するチェックポイント
19.コンテンツを資産と考えよう。
ウェブサイトやブログを、長期にわたって蓄積されるデジタル資産と考えましょう。また、最初のトラフィックをもたらすものとして、ソーシャルネットワークを活用しましょう。
20.配信を体系化しよう。
訪問者が利用しやすいようにコンテンツの配信を体系化しましょう。例えば、月曜日は業界トレンド情報、読者の質問に答えるのは水曜日、などといったかたちで。
21.質問に答えよう。
読者からの質問に答える形で記事や動画を作成しましょう。
22.口コミを促進しよう。
ソーシャルメディアのシェアボタンを目立つ場所に配置し、ファンがコンテンツのクチコミを広めやすくしましょう。
23.コメントに返信しよう。
ファンのコメントを大切にし、すぐに返信しましょう。やり取りを続けるために、返信の最後は疑問文にしましょう。
24.投稿をスケジューリングしよう。
ソーシャルメディアのスケジューリングツール(Hootsuiteなど)を活用し、多くの人が閲覧する時間帯にコンテンツを投稿できるように前もって予約しましょう。
25.ターゲット市場に合うコンテンツを配置。
ターゲット市場がどのようなデジタル習慣を持っているかを十分に調査し、それに合った効果的なコンテンツを配置しましょう。
「Performance Analysis(成果分析)」に関するチェックポイント
26.マーケティング ROIを計測しよう。
Hubspot(米国のマーケティングサービス企業)による2014年のインバウンド調査からも、コンテンツマーケティングのROI(投資対効果)を計測することが、会社の将来の業績を改善することが明らかになりました。
27.ROIツールを導入しよう。
特定のコンテンツページのコンバージョンや販売利益を正確に追跡できるような、コンテンツマーケティングのROIツールを使用しましょう。
28.コンテンツ管理ツールを使おう。
計画段階で定義したコンテンツマーケティングの評価指標を分析するために、コンテンツ管理ツールを活用しましょう。
29.ランディングページ分析ツールを使おう。
特定のコンテンツをダウンロードしたリードを追跡するために、ランディングページ分析ツールを使用しましょう。
30.読者の声を活かそう。
読者にコンテンツに関するフィードバックを促し、それに応えて今後のコンテンツについてツイートしましょう。
今回のまとめ
日本でも、2015年はコンテンツマーケティングに本格的に取り組む企業が増えてくる、と予想されています。とは言え、コンテンツマーケティングは、継続的な情報発信の取り組み。常に見直しや改善を行っていかなければならず、すぐに結果を求めることができるものではありません。本気で腰を据えて取り組む企業にしか結果を出すことができない分野だとも言われます。
焦らず急がず、長期的視点に立って計画的に推進していきましょう。それにあたって、今回ご紹介した「4つのP」と30のリストは、視点の漏れを防いでくれるのではないかと思います。コンテンツマーケティングを成功に導くフレームワークとして、ぜひご活用ください!
〈この記事の作成にあたって参照した元記事〉
How to Master the 4Ps of Content Marketing in 2015
http://www.searchenginepeople.com/blog/master-4ps-content-marketing-2015-stat.html