最初にやっておきたい基本設定やカスタムレポートなど、活用の下準備からお話してきた【アナリティティクス習得講座】。今回からは、毎回ひとつ具体的なテーマを絞って、グーグルアナリティクスの活用方法を説明していきたいと思います。
今回取り上げるのは、「人気のコンテンツを見分ける方法」。集客サイトやメディア運営で、どのコンテンツがアクセスにつながっているのか、どの記事がよく読まれているのかを知ることは、課題や改善点を見つけ出すための重要なヒントになります。以下に人気コンテンツの見方や、注意して確認すべきポイントなども合わせて解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
Google Analyticsで人気のコンテンツを確認する方法
自社が運営するサイトでは、どのコンテンツの人気があるのか?感覚値でなんとなく把握しているだけでは、現状評価や課題の明確化ができません。しっかりとデータで確認して行きましょう。
アナリティクスにログインし、「行動」⇒「サイトコンテンツ」⇒「すべてのページ」とクリックして行きましょう。下のように、閲覧数の多いコンテンツが順に表示されます。これを見ることでWEBサイトのどのページが、よく見られているのかが分かります。
期間設定に注意
データを見るときに注意しておかなくてはならないのは、数値を確認する「期間」です。デフォルトの設定のままの場合、「直近1ヶ月」での数値が表示されますが、短期間での数値は、一時的な要因によって左右されること多く、本当の意味での人気コンテンツを見分けにくくなります。直近の動向とは別に、期間を長く設定して数値を確認するようにすると、安定して人気のあるコンテンツを見分けることができるようになります。集計対象期間は、画面の右上にある日付の▼をクリックすると自由に設定できます。
タイトルを日本語表記にして分かりやすく
コンテンツはページビューの多い順に並んでいますが、ここでの表示はURLとなっているため、パッと見てどんな内容のコンテンツかが分かりにくいと思います。そんな時はプライマリーディメンションの「ページタイトル」をクリックしてみてください。
そうするとURLの表示からコンテンツタイトルでの表示に切り替わり、どのような内容のコンテンツが上位に来ているのかが一目瞭然になって、人気の傾向をつかみやすくなります。
上位コンテンツの割合を確認する
人気が高いコンテンツの傾向を確認したら、次にこれらの上位コンテンツが占める割合について確認してみましょう。レポート右上のアイコンで「円グラフ」をクリック。すると、下記のように円グラフでの表示に切り替わります。これによって全体における人気の上位10ページが占める割合を知ることができます。
例えば人気の上位10ページが全体の多くの割合を占める場合、一部のページだけに人気が集中していると言え、反対に割合が低い場合には多くのページに分散してアクセスを集めることができているということが言えます。
人気のページが集中しすぎている場合は要注意
多くのコンテンツを用意して、関心を持つ人からのアクセスを集めようとするコンテンツマーケティングなどを実践している場合、人気のページばかりにアクセスが集中しているのはあまり良くない傾向にあると言えます。人気の上位10ページのアクセスの割合が50%を越えるような場合、その他のページではアクセスが集められていないことになります。
多くのコンテンツから万遍なくアクセスが集められるように、より一層ロングテールでのアクセスアップを意識したコンテンツづくりが重要になると言えます。
人気のコンテンツの傾向や問題点を見る
人気の高いコンテンツを把握したら、それをしっかりと改善につなげていきましょう。ただ人気のコンテンツがどれなのかを確認するだけでなく、そこからユーザーの興味を知ること、そしてWEBサイトの強みとなるポイントをしっかりと把握することが大切です。同時に、そこから見えてくる問題を洗い出すことも行っていかなくてはなりません。
滞在時間・直帰率・離脱率をチェック
それらを判断する指標となるのが、「平均ページ滞在時間」や「直帰率」、「離脱率」の各数値です。滞在時間の長いページはしっかりとユーザーに読み込まれているページだと言え、これが短い場合はあまり読み込まれてないということになります。
人気ページとしてアクセスがあるものの、滞在時間が短く直帰率が高い、などの傾向が見て取れる場合、そこにユーザーの期待するコンテンツが無かったと判断することができます。 逆に、人気上位で滞在時間が長く直帰率も低ければそれはユーザーに満足してもらえるコンテンツであったということ。ブログなどコンテンツの特性によっては、直帰率の高さはそれほど問題にならない場合もあります。
このようにして、人気ページの傾向や問題点などをしっかりと見て行くことは重要です。ここで見つけた改善点をWEBサイト全体の課題とすることで、よりアクセスを多く集めることができるWEBサイトへと改善することができます。
ディレクトリのアクセス数からも傾向や問題点を見つけ出す
これまではページ単位でのアクセス数を見てきましたが、ディレクトリ単位で見ていくことで、ここまででは見つけることができなかった特徴や課題などを洗い出すことができます。
サイトコンテンツから「ディレクトリ」をクリックします。そうするとディレクトリ毎のアクセスを確認することができます。
どのディレクトリの人気が高いのかを見れば、WEBサイトのどのコーナーが人気なのかが分かります。サービスの紹介ページなのか、読み物としてのコンテンツページが人気なのか、そうした傾向を読み取ることができます。
ディレクトリのアクセス数から見えてくること
ディレクトリ毎にアクセス数を見ていくことで、サイト全体がどのような傾向でどのような問題を抱えているかも見えてくるようになります。例えばトップページの人気が最も高く、各ディレクトリや情報ページなどのアクセスがそれに比べて少ない場合は、トップページへのアクセスを多く集められるだけの知名度やブランド力があることが推測できますが、同時に個別記事のコンテンツ力が弱いとも言えます。
また、トップページにも十分にアクセスを集められておらず、各ディレクトリも弱いとしたらSEO対策が不十分である可能性が高いとも言えます。このようにディレクトリのアクセスを見ることで個別ページのアクセスだけでは見えてこない課題が浮き彫りになります。
今回のまとめ
今回はグーグルアナリティクスを活用して「人気のコンテンツを見分ける方法」をテーマに解説してきました。人気コンテンツの分析は、以下の流れに沿って進めていくとうまくいきます。
- まずは人気のコンテンツを確認する
- そこから人気コンテンツの特徴や課題を洗い出す
- ディレクトリから全体の課題を見つけ出す
個別ページの情報を細かく見ていきながら、視点を変えたり、全体としての課題を俯瞰してみたりすることで、今まで見えなかった傾向や問題点を発見することができるようになります。アナリティクスを活用することで、コンテンツの問題点や課題が浮き彫りになります。ぜひあなたのWEBサイトの課題発見に役立ててください。
このページの内容をまとめたPDFマニュアルもダウンロードいただけます。お手元に置いてご利用ください。
Google Analyticsで、人気のコンテンツを見分ける
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