コンテンツアイデアや毎日のブログ更新のネタ出しに悩んでいる…、サイト制作のいい切り口が浮かばない…そんな煮詰まった経験を持つWEB担当者の方は、かなり多いことと思います。あなたは、そんな時、発想を切り替える手法をもっていますか?
今日は「オズボーンのチェックリスト」という、発想のフレームワークをご紹介したいと思います。ブレストを効果的に進めるためのアイデア誘引手法としてよく使われるもので、これを使うことで、多くのアイデアを次々と引き出すことができるようになります。後半では、「オズボーンのチェックリスト」を発展させて、WEBサイトの企画やコンテンツのアイデア出しのための質問リストも作成してみました。よろしければ、合わせて活用してみてください!
「オズボーンのチェックリスト」とは
「オズボーンのチェックリスト」は、A.F.オズボーンという考案者の名前から付けられた呼び名です。オズボーンは、アイデア出しは個人でやるよりも複数者でやったほう良いと考え、ブレインストーミング(ブレスト)の手法を考案した人として有名。その一環で、ブレストでよりアイデアを広げるために用意されたのが、「9つの質問」をチェックリスト化した「オズボーンのチェックリスト」と言われるものです。
オズボーンのチェックリスト
- 転用…他に使い道がないか?
- 応用…他からアイデアが借りられないか?
- 変更…変えてみたらどうか?
- 拡大…大きくしてみたらどうか?
- 縮小…小さくしてみたらどうか?
- 代用…他のもので代用できないか?
- 置換…入れ替えてみたらどうか?
- 逆転…逆にしてみたらどうか?
- 結合…組み合わせてみたらどうか?
オズボーンのチェックリストの目的と活用のコツ
あるアイデアが次の新たなアイデアを生む、いわば「連想的な発想」を使えば、アウトプットは大きく増える…。そのことは、さまざまな場面で実証されています。あなたも、誰かと話すことによって刺激を受けてアイデアが膨らんだり、新たな思いつきが生まれたりした経験、きっとお持ちですよね。オズボーンのチェックリストの目的は、そのような連想的な発想が生まれやすい状況を、意図的かつ効率的に創り出そうというものです。
枠組みによって発想を自由に広げる
アイデアを考える時に、ただ漠然と白紙から考えるのではなく、あらかじめ用意された枠組みに添って考える方が1つの物事を多角的に見ることができるようになり、「連想的な発想」を行いやすくなります。オズボーンのチェックリストは、ある意無、無理矢理、半ば強制的にアイデアをひねり出すために使う引き出し役ツールとも言えます。
1から9までのリストに基づいて、順番に考えていきますが、リストはあくまでもアイデアを引き出すきっかけ。思考を拡散させ発想を広げるためのツールにすぎません。厳密に考える必要は、全くありません。荒唐無稽でも奇抜でも、こじつけでも、とにかく浮かんだことをポンポン挙げていくのがコツ。少し考えて浮かばない項目は飛ばすなど、スピーディに進めるようにするとうまくいきます。
オズボーンのチェックリストでWEBコンテンツを考えるための質問集
オズボーンのチェックリストを利用する時には、それぞれの目的や業種などに応じて、更に細かくブレイクダウンした質問リストを作成しておくと便利。より具体的に考えやすくなります。例えば、WEBコンテンツのアイデアを考える場合のリストを作成してみましょう。
1.転用…他に使い道がないか?
「物は同じでも、違う使い道はないか?」「改良をほどこして、新しい使い方を生み出せないか?」などを考えてみます。同じネタでも新しい使い方をするだけで、魅力的なコンテンツができるかもしれません。
- 同じ素材でも動画コンテンツに編集してみたら?
- 社内資料をPDFドキュメントとして外部に配布できないか?
- 手持ちデータをインフォグラフィックにできないか?
- 古いコンテンツを最新にリメイクできないか?
- コンテンツを外国語訳してみたら?
- 過去記事からまとめ記事をつくれないか?
- ダイジェスト版をつくってみたら?
2.応用…他からアイデアが借りられないか?
「何かの真似をできないか?」「他に似たものはないか?」などを考えて行きます。何かからヒントを得て応用することで、新しいアイデアに発展していくこともあります。
- ライバルサイトのコンテンツに真似できるものはないか?
- 異業種の成功事例やケーススタディは真似できないか?
- 雑誌などWEB以外の媒体に真似できることはないか?
- 過去に、同じようなテーマを扱ったことはなかったか?
- テンプレートを活用できないか?
3.変更…変えてみたらどうか?
意味、色、働き、音、匂い、様式、型など。何でもいいので、「何か変えられるものはないか」を考えてみます。
- ターゲット設定を変えて考えてみたら?
- 文章のテイストやタッチを変えてみたら?
- 色合いを変えてみたら?
- メニューの並び順を変えてみたら?
- 文字組みを変えてみたら?
- カラム構造を変えてみたら?
- 年代、男女、など違う視点で見てみたら?
- 違う印象に変えてみたら?
4.拡大…大きくしてみたらどうか?
大きく、長く、広く、強く…などができないかを考えてみます。
- もっと付け加える内容はないか?
- 対象者をもっと広げられないか?
- 分かれているサイトをひとつにまとめてみたら?
- 1つの文章を倍以上長くしてみたら?
- ひとつの画面を長くしてみたら?
- 更新頻度をもっと頻繁にしてみたら?
- 画像をもっと大きく入れてみたら?
- 付加価値をもっと高めるには?
- もっと強いメッセージにできないか?
- もっと実利性を高められないか?
5.縮小…小さくしてみたらどうか?
拡大と反対に、小さく、短く、狭く、弱くしてみることも考えてみます。
- 対象者をもっと限定できないか?
- 機能をもっとシンプルに減らせないか?
- コンテンツを小さく分割してみたら?
- シリーズ化して、少しずつ掲載したら?
- もっと短い文章にしてみたら?
- 画像をもっと小さくしてみたら?
- 全体の画面数を減らしてみたら?
6.代用…他のもので代用できないか?
他の素材や表現方法、別のアプローチの仕方などはないか考えてみます。
- 文章ではなくデータで示せないか?
- ビデオや音声で表現できないか?
- ユーザーの声として掲載できないか?
- インタビューを利用できないか?
- 寄稿してもらうことはできないか?
- 他サイトとのコンテンツタイアップはできないか?
- コンテンツを一般に募ることはできないか?
- リンクさせることで代用できないか?
- 質問や問い合わせをコンテンツにしてみては?
7.置換…入れ替えてみたらどうか?
今あるものを入れ替えたり、アレンジしたりすることで、新しい見せ方ができないかを考えてみます。
- メニューの順番を変えてみたら?
- 一番下にあるものをトップに持って来たら?
- レイアウト構成を替えてみたら?
- パーツを入れ替えてみたら?
- メッセージの順番を入れ替えてみたら?
8.逆転…逆にしてみたらどうか?
メインとサブ、上下、順番、向きなどを、逆にしたらどうかと考えてみます。
- クレームをコンテンツネタにしてみたら?
- 失敗談をエピソードにできないか?
- 人気ランキングではなく不人気ランキングをつくってみたら?
- 弱点をアピールしてみたら?
- デメリットを明確にうたってみたら?
9.結合…組み合わせてみたらどうか?
別のものを組み合わせることができないかを考えてみます。
- サービス紹介や会社案内とブログ記事を連動させたら?
- SNSと組み合わせて考えてみたら?
- 複数サイトをセットで考えてみたら
- 他メディアとの連携を前提に考えてみたら?
- リアルとの組み合わせで考えてみたら?
- 時間との組み合わせで考えてみたら?
- 特典と組み合わせてみたら?
今回のまとめ
いかがでしたか?ユニークなアイデアは、思いつきから生まれることも多いもの。頭を柔らかくするために、オズボーンのチェックリストを活用してみてください。上記に挙げた63の質問リストを元に、追加やアレンジを行って、あなた流の質問リストを完成させてみるのもいいかもしれませんね。よろしければ、ぜひご活用ください!