日頃忙しい方も、これだけ押さえておけば大丈夫…というWEBまわりのニュースや話題を厳選してお届けします。
夏季休暇をとる会社も多い時期とあってか、2015年8月は、目立って大きなトピックスはなかったという感じがしますが、それでも押さえておきたい話題はちらほら。さっそく、以下にピックアップしていきます!
SEO関連
Yahoo!検索が、ついにSSL化
早晩やって来るのは間違い無しとされていた件ですが、いざ実現されると大きなため息が出る方もいらっしゃるのではないでしょうか。一般の人にとっては「セキュリティ強化? 結構な事じゃないか」という話も、担当者は日々これを恨めしく思うでしょう。
アクセス解析での検索キーワード取得が、これでほぼできなくなりました。GoogleSearchConsoleの存在はわずかな救いですが、GA以外のアクセス解析ツールを入れている人は連携できませんし、いずれにしてもSEOの分析手法に大きな影響を与える出来事です。
「Yahoo!検索」SSL化のお知らせ」
(2015/08/12:Yahooジャパン)
http://promo.search.yahoo.co.jp/news/service/SSL.html
PDFファイル中の画像を、Googleはインデックスできる
こちらは8月から実装されたという訳ではないようですが、時々出て来る「PDFはGoogleにインデックスされるのか?」という話題に関連する情報なので、一応紹介しておきます。
PDFのなかの画像をGoogleがインデックスするようになった
(2015/08/11:海外SEOブログ)
https://www.suzukikenichi.com/blog/google-now-indexes-images-in-pdf/
【参考】
ちなみに、PDF内のテキストは以前からGoogleにインデックスされています。これに関して、Googleのウェブマスター向け公式ブログでは「画像はインデックスできません」という記述が残っていますのでご注意ください(時としてGoogleは古い情報を修正しないこともあるようです)
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2011/09/pdf.html
サイト制作、WEBデザイン関連
「Webサイト価値ランキング2015」発表
トライベック・ブランド戦略研究所による「Webサイト価値ランキング2015 総合」が発表されました。大手企業を対象に、売上貢献度やユーザー行動からのサイト価値のランキングのため、必ずしもユーザービリティやページデザインが優れているというわけではありません。
しかし、大きなトレンドを見たり、自社サイトに取り入れたりヒントにしたりできるエッセンスはいくつも詰まっています。サイトの設計やデザインに行き詰まった時に、参考として見ていくようにすると便利です。このランキングは継続して行われているため、時系列比較も行えます。
「Webサイト価値ランキング2015 総合」
(トライベック・ブランド戦略研究所)
http://brand.tribeck.jp/rankingreport/we-ranking/we2015.html
「楽天市場」トップページ4年ぶりにリニューアル!
楽天市場トップページが4年ぶりにリニューアルしたことも話題になりました。たった1つのWEBサイトのできごとだ、などと言ってはいけません。日本最大規模の通販サイトですから、この変化は多かれ少なかれ各サイトにも影響を与えていくはずです。
多くニュースで取り上げられましたが、下記の記事は楽天市場トップの過去からのデザインの変遷も出ているので楽しめます。
「楽天市場」トップページが4年ぶり刷新–創業期からを振り返る」
(2015/08/22:CNET Japan)
http://japan.cnet.com/news/service/35069236/
【参考】
マーケティング的な視点で見ると、記事中でも触れられている通り楽天は多くのA/Bテストを日常的に繰り返し、デザインを決定していることで有名。以前ご紹介したOptimizelyなど、一定条件までは無料で使える高機能のA/Bテストツールも今はありますから、楽天のようなデータドリブンなサイトリニューアルを計画してみてはいかがでしょうか。
調査・統計データ
インターネット利用時間シェアは、スマートフォンが70%を占める
ニールセンが、Eコマースの利用状況を発表。「PCとスマートフォンからのインターネット利用時間シェアは、スマートフォンが70%を占める」という結果が公表されました。スマホの方が多いだろうな、とは思っていても数字を出されるといっそう実感がわきますね。
今年前半はモバイルフレンドリーが大きな話題になりました。残り4か月。まだ対応しきれていない場合は、今年中を目標に着手するのも良いかもしれません。
「大手ECサイト」や「ファッションサイト」はスマートフォンからの利用時間がPCを上回る~
(2015/08/25:ニールセン株式会社)
http://www.netratings.co.jp/news_release/2015/08/Newsrelease20150825.html
コンテンツマーケティング実施動向に関する調査
今年最注目のコンテンツマーケティングに関しても、調査データが公開されました。「何らかのコンテンツマーケティング施策を実施しているのは全体の83%」という結果に、やはり盛況だな、と感じさせられます。
主目的としては「認知獲得」と「商品・サービスの想起(マインドシェアの向上)」が上位に。課題として「効果を図る指標がない」が挙げられているところには、ちょっと危うさも感じられます。
グルーバー、広告主のコンテンツマーケティング実施動向調査を実施
(2015/08/03:株式会社グルーバー)
http://www.opt.ne.jp/holding/news/gourp/detail/id=2992
動画視聴の最新動向調査
スマートフォンの急速な普及を背景に、オンライン動画市場が急拡大していると言わる中、動画についての調査結果にも注目です。サイバーエージェントが、テレビ、PC、スマートフォンの3種類のデバイスを通して配信される動画メディアについて、3ヶ月あたりの平均視聴頻度を調査。デバイス別、年代別×性別から見える、動画メディアの最新のトレンドが伺える結果になっています。
結果からは、10代とそれ以上の世代における主要デバイスの違いが浮き彫りに。テレビがメインではない世代が、もうすぐ大人になろうとしています。
10代におけるスマートフォン動画の接触率は80%でテレビと拮抗
50歳未満の半数以上がPC動画を視聴
(2015/08/10:株式会社サイバーエージェント)
http://www.cyberagent.co.jp/files/topics/10844_ext_04_0.pdf
ソーシャルメディア関連
Instagramのデータ分析に特化した解析ツールが登場
ソーシャルメディア関連では、Instagram関連記事がいくつか目につきましたが、そんな中で、ヒートマップで有名なユーザーローカルがInstagramのデータ分析に特化した解析ツールを発表したというニュースがありました。
このツールでは、ハッシュタグ・キャンペーン効果測定や自社・競合アカウント分析、投稿された写真の位置情報分析を行えるとのこと。Instagramのマーケティング活用も、今後さらに本格化していくのでしょうか。
ユーザーローカル、Instagram解析ツールを発表
(2015/08/28:MarkeZineニュース)
http://markezine.jp/article/detail/23005
ソーシャルメディアの広告媒体化が進む?
ソーシャルメディアマーケティング全体の今後に関わりそうな示唆を含んだ、こんなコラムがありました。見出しからは伝わりにくいかもしれませんが、アメリカではすでに、「ソーシャルメディアマーケティング」から、「ソーシャルメディアへの広告出稿」にシフトしつつあるという話です。
海外のトレンドではありますが、そのうち日本にも確実にやって来そうな流れであり、ソーシャルメディアを考えるにあたり、今から少し気にかけておいた方が良さそうだということで、ピックアップしました。
ソーシャルメディア担当者はいずれ不要になる
(2015/08/25:日経コンピュータIT Pro)
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/column/14/369482/082400059/
「ソーシャルギフト」は200%近い伸び
SNSで気軽にプレゼントが贈れる「ソーシャルギフト」についての調査です。現在も昨年に比べ200%近い伸び、今後も盛況という予測が出ました。オンライン上の商品券やギフト券と言えるソーシャルギフトは、ビジネス用途が多くありそうです。
ソーシャルギフト市場に関する調査結果 2015
(2015/08/04:株式会社矢野経済研究所)
http://www.yano.co.jp/press/pdf/1418.pdf
Twitterのトップページで、ログインしなくても話題が見えるように。
実は若年層の支持が多いと言われているTwitterのトップページが、機能変更を加えたリニューアルを実施。ログインせずに、Twitter上でどういったことが話題になっているかを閲覧できるようになりました。
Twitterのホームページをリニューアルしました
(2015/8/24:Twitter Japan Blog)
https://blog.twitter.com/ja/2015/0825lohp
O2O関連
ローカルビジネスでは、Googleマイビジネスに定期ログインを
長い期間、GoogleマイビジネスにログインしないとGoogle+ページが強制的に削除されるかもしれないそうです。店舗情報とGoogle+ページを連動させた「Googleマイビジネス」は、正直そこまでは大きな評判になっていません。だからこそ放置も多く、こうしたアラートも出されるのでしょうが、ログインするだけで済むので一応忘れないように対処しておきたいものです。
Googleマイビジネスに半年に1回はログインすべし、ログインしないとGoogle+ページの削除もありうる
(2015/8/27:海外SEOブログ)
https://www.suzukikenichi.com/blog/log-into-google-my-business-at-least-twice-a-year-or-your-google-plus-pages-could-be-removed/
関連した、この話題もチェックしておきましょう。
Google、オーナー確認していないGoogle+ローカルページを削除 & パック結果のUIを変更
(2015/08/07:海外SEOブログ)
https://www.suzukikenichi.com/blog/google-deleted-unverified-google-plus-local-pages/
WEB動画関連
YouTubeによる「YouTuber スクール」開講
YouTubeクリエイターを目指す人を対象としたトレーニングプログラム「YouTuber スクール」を、YouTubeが開始したというニュースです。プログラムは、人気のYouTubeクリエイターが、自らの経験をもとに動画制作に関するヒントやアドバイスを紹介するというもの。
自らYouTuberになって自社の商品やサービスを紹介したい、などと考えている方は試してみても良いかもしれません。メールによるトレーニングプログラムということなので、どこにいても受講できます。9月30日までに登録し、対象期間中に動画を2本以上投稿すると、YouTuber スクール卒業式に応募できるそうです。
HIKAKINが講師! YouTubeによる「YouTuber スクール」開講
(2015/09/01:Ascii.jp)
http://ascii.jp/elem/000/001/044/1044581/
上記に関するHIKAKINの動画PRです
https://www.youtube.com/watch?v=YzPPtuzPifg
WEBサービス・ソリューション
ヒートマップ付き電子チラシ作成サービスがリリース
ブラウザ上で簡単に電子チラシを作成、配信できるWEBサービスがリリースされるようです。「FLY5(フライファイブ)」というソリューションで、株式会社ルーラーが提供。以前からHTML5をベースにした電子カタログを出している会社で、今回もHTML5形式の電子チラシだということです。
公開されている電子チラシのどの部分が多く見られているかを視覚的に表示するヒートマップが生成できるので、より効果的な電子チラシの運用が可能になるとか。当面提供されるベータ版は無料ということですので、チラシデータがある人は気軽に試してみてはどうでしょう。
ルーラー、誰でも簡単に電子チラシを作成できる「FLY5」
(2015/08/28:MdN DESIGN)
http://www.mdn.co.jp/di/newstopics/42306/
以上、2015年8月の話題を中心にピックアップしてみました。今後も月に一回程度のサイクルで、話題を厳選してお届けしていきたいと思いますので、ぜひまたチェックしに来てください!