マーケティングオートメーションへの注目などとも相まって、インバウンドマーケティングでも、あらためて活用方法が見直されているのが、メルマガ。その配信サービス(システム)をネットで探してみると、驚くほどたくさんのものが見つかります。一体どうやって選べばいいのか…と、迷ってしまう方も多いのでは無いかと思います。
そこで今回は、メルマガ配信システムを選ぶにあたって、ここを抑えれば大丈夫!というチェックポイントを6つご紹介したいと思います。これを読めば、選択の悩みは少なくなりますよ!
メルマガ配信サービス選び、6つのチェックポイント
それでは、基本的なチェックポイントについて、以下に説明していきましょう。
ポイント1.ASP型かインストール型かをチェック
メルマガ配信システムには「ASP型(クラウドサービス型)」と「インストール型」があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自社の体制や目的にあったものを選ぶようにしましょう。
ASP型(クラウドサービス型)
利用料を支払ってサービス利用する形態。サービス提供会社がサーバー上に設置したシステムにログインして、その機能を使います。最大のメリットは導入の手軽さ。申し込めば、その場で使えるようになる場合もあり、スピーディーに利用を開始できます。
その反面、共有サーバーからの配信であることも多く、性能がシステム側の環境に依存するというデメリットがあり、メール到達率の低さなどが問題になることもあります。
インストール型
システム(ソフトウエア)を購入して、自社サーバーなどに設置して運用するのがインストール型と言われるタイプ。導入の手間や時間がかかり、技術サポートなども必要なため、最近ではASP型を利用するのが主流ですが、自社独自の配信環境を構築し、セキュリティ面なども自社でコントロールしやすい点は、インストール型ならではのメリットです。
購入の初期費用こそ必要なものの、サーバー代以外のランニングコストがほとんどかからないため、十分な運用体制がある場合には検討してみてもいいかもしれません。
ポイン2.利用できる機能をチェック
メルマガ配信サービスの基本的な機能としては、「リスト登録」「メール配信」「結果分析」があり、ほとんどの配信サービスがこれらをひととおり網羅しています。ただし、細かく見ていくと、利用できる機能はシステムによって様々なので、導入前に念入りにチェックしておきたいところです。
特に最近では、顧客の行動履歴からメール配信シナリオを自動的に構築するシステム等、成果重視のマーケティング分析機能を強化したサービスも増えています。とりあえずはメールを配信する機能があればいいのか、トータルなマーケティング施策と連携させて活用していきたいのかなど、目的によって選択肢は変わってきます。どのような運用を想定するのかを明確にした上で、システム導入を検討することが重要です。
主な機能チェックポイント
- 送信の種類
(一斉送信、ステップメール、予約配信、セグメント別配信、シナリオ配信など対応の種類) - モバイル対応
(スマホ、携帯電話対応。HTMLメール対応なども含む) - 分析機能
(開封結果計測、クリックカウント機能、レポート分析機能など) - 外部機能との連携
(外部のマーケティングシステム、データベース、SNSなどとの連携機能)
ポイント3.配信速度と配信数をチェック
配信速度や配信数も、サービスによって様々です。配信速度については、「毎時300万通以上」などといった表現でアピールされる場合があります。配信数に関しては、大きくは「料金プランなどによって制限が設けられている」場合と、「配信数無制限」の場合があります。ちなみに、配信数と登録数(読者数)は別ですので、注意してください。例えば登録アドレスが少ない場合であっても頻繁にメールを配信すれば配信数は大きくなります。登録者数や送信スケジュールなどから、大体の目安を持っておきましょう。
この両方を満たし、短時間に多くの読者へ配信するためには強固なインフラが必要。このあたりはサービスによって差が出てくるところなので、表面的なセールストークだけにまどわされず、配信速度と配信数を合わせて確認してみてください。特に、短時間に大量のメールを送信したい場合には、重要なチェックポイントのひとつになります。
ポイント4.到達率をチェック
メールは必ず届くものではない、読まれるものではない、という前提に立つことも大切。うまく相手に到達しても、迷惑フォルダに振り分けられて読まれないケースもありますので、まず到達率を上げることは非常に重要です。「到達率99%」など、高い到達率をアピールするキャッチフレーズを見かけますが、これは逆に言えば、未達のメールも多いことの裏返しとも言えます。
到達率を上げるには、プロバイダーから迷惑メールだと判断されないようにしなければなりません。そのため、配信サービス業者は送信元を分散させたり、専用サーバーから送信されたように見せる仮想環境を構築したり、配信時間を調整したり…といった対策を取ります。ここはお金のかかる部分。一概には言えませんが、安価で気軽に導入できるASPサービスなどはどうしても到達率が低くなりがちな傾向にあります。安易に決めてしまわないように、事前に問い合わせをするなど、よく確認することが大切です。
ポイント5.信頼性とセキュリティ対策をチェック
配信サーバーなどのインフラ面で、信頼性の低いシステムや環境で運営されているサービスの場合、到達率の低さなどによって期待する効果を生み出せないことがあります。信頼できるシステムなのかは判断しにくいと思いますが、提供会社の実績を見たり、ネット上の口コミを活用したり、などして調べてみるといいでしょう。また、導入支援やコンサルティングサービスを提供するサービスでは、事前に説明のために訪問してもらえる場合もあるので、話を聞いてみるといいかもしれません。
また、メルマガ配信では顧客の個人情報を扱うことになるため、セキュリティ水準の高さもサービス選びの大きなポイントになります。不正アクセスや情報漏えいに対するセキュリティ体制は万全か、システムのエラーやトラブルなどに備えたバックアップ体制は十分か、こうした面をしっかりと確認しておくことも忘れないようにしましょう。
ポイント6.サポート体制をチェック
メルマガ配信を行っていく上で、予期せぬ問題や操作上のトラブルが発生することがあります。そのような状況になった時に即座にフォローが受けられるかどうか、充実したサポート体制があるかどうかも、サービス選びのポイントとして頭に入れておきたいところです。
サポートと一口に言っても、メールでの対応なのか、電話対応なのか、スカイプなどを活用したリアルタイムでの対応なのか…など方法はいろいろです。中には、担当者による訪問支援や、リモートによる操作支援が可能な事業者もあります。さらには、カスタマイズ対応や、メールマーケティングに関するコンサルティングサービスを提供している場合もあります。有料、無料を含め、どのようなサポートが可能なのかを、前もって確認しておくと安心です。
今回のまとめ
以上、メルマガ配信サービス(システム)を選ぶ際に、必ず見るべきポイントを6つ紹介させていただきました。重要なことは、どのような成果を目指し、どのような運用をしたいのか、マーケティング的な視点からサービスを選択すること。今回ご紹介したチェックポイントを参考に、よりよいサービス選択をしていただければと思います。明日は具体的なおすすめサービスもご紹介する予定ですので、ぜひチェックしに来てください!
<関連記事>
見つけてもらったその先は?インバウンドマーケティングでメルマガ登録を増やす方法
ターゲティングで成果が変わる!メルマガ強化ポイント【ベーシック編】