インバウンドサイトの集客力向上に欠かせないのが、ターゲットの明確化。消費者行動を調べたり、顧客像を描いたりする時に、参考データが欲しいなあ…と思うことはありませんか?インターネットの時代とはいえ、使えるデータを探すのはなかなか大変ですよね。
今回は、そんな時に役立つ情報源として、このほど博報堂生活総研が無償公開した「生活定点」データのご紹介をしたいと思います。データ編集の切り口や、ビジュアル的にもとても工夫されているので、コンテンツとしての参考にもなりそうです。
■発見や発想のヒントが得られる「生活定点」特設サイト
今回公開されたのは、博報堂生活総研による生活者意識の定点観測調査「生活定点」のデータ。22年分の調査結果を、特設サイトで一挙に見ることができます。データのダウンロード、2次利用ができるほか、データを活用したコンテンツも多数用意されていて、さまざまな視点から生活者の行動や意識の変化が時系列で分かるようになっています。
なお、生活定点は、1992年から隔年で実施されてきた定点調査。首都40キロ圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)と、阪神30キロ圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)の20~69歳の男女という同じ設定の対象者に、同じ質問を継続して尋ねたものです。衣食住、恋愛・結婚、消費、情報、メディア接触など項目数は約1500にも及び、2014年の有効回収数は3201人となっています。
■22年間のデータをわかりやすく見られる
特設サイトには、さまざまなデータをグラフやランキング形式で直感的に分かるようにしたコンテンツが充実。「グラフの形から見る」では、「V字回復」や「全体的に下り調子」「ここ2年で最も上昇」といった折れ線グラフの形からデータを見つけることができます。
このほかにもランキングや、変化が似ている意識や行動を、約4200万件の組み合わせの中からプログラムが抽出し表示する「似てるかもグラフ」など、いろいろな気づきのきっかけが用意されています。
ちなみに、1992年からの22年間といえば、Windows 95が発売されたのが1995年。NTTドコモがiモードサービスを始めたのが1999年で、Googleの日本語版サービスが開始されたのが2000年…と、パソコンやインターネットの普及とともに生活者の行動パターンが大きく変化した時期だともいえます。データを見れば、特に最近の変化の速さがわかります。
例えば、20代、30代では、パソコンでインターネットショッピングをする人はもはや少数派だということも、このように具体的に見ることができます。
■データをじっくり分析、使いこなしもできる
特設サイトでは、集計表(Excelファイル)も無償でデータをダウンロード可能です。約1,500項目、過去22年分のすべての回答値を全体・性年代別・地区別などに一覧できます。
集計表は、検索機能や時系列グラフを自動で簡単に作成できるプログラムなどを備えており、複数の折れ線グラフを同時に出力することで、生活者の意識や欲求の変化を多面的に分析することができるようになっています。また、調査票もダウンロードできます。
利用者登録などの必要は一切なく、誰でも利用することができますので、ぜひ活用してみてください。
生活総研では、「データ分析が身近ではない人にも、データに触れて、意外な発見や発想のヒントを得てほしい」という思いから、このような特設サイトを作ったそうです。
いま、インフォグラフィックスなど、データのビジュアル化はWEBコンテンツにおける一つのトレンドになっています。そのような観点から、インバウンドサイトでのコンテンツ提供の参考としても学ぶところが多いサイトだと言えそうです。みなさんもぜひ、一度のぞいてみてください。
<参考サイト>
「生活定点2014」特設サイト
http://seikatsusoken.jp/teiten2014/
22年間にわたる生活者観測データを一般公開、博報堂生活総研「生活定点2014」(株式会社博報堂ニュースリリース)
http://www.hakuhodo.co.jp/archives/newsrelease/19005
※このページに掲載の画像は上記特設サイト「生活定点2014」から引用しました。